動かざるは山のごとしが動いちゃった山の日
ふっとカレンダーを見ると赤い文字の11日の祭日は、9日に祭日が変更?
祭日が仕事に関係ないので、気にはしていなかった祭日。
山の日がオリンピックの閉会式ということで変更になったんだそうで…。
風林火山でいう「動かざるは山の如く」に言うように、どっしりと構えて動かないのが山。
その山が、知らないうちにぴょ〜んと移ってしまっていた山の日。
山の日だけになんだか皮肉な話。
「動かざるは山のごとし…。」
この言葉の後にもう2つの言葉が続く。
その一つに「兵を動かすときは雷の如く激しく」とある。
何もせず、頭の上を難が通り過ぎるのを待つだけではなく、その場その時に合わせて動くときは、挑戦者の如く果敢に打って出ることが大切なことなのだろう。
賛否が分かれた今回のオリンピック。
卓球の水谷選手は、前回のリオデジャネイロ五輪から5年間。
苦しいことしか思い浮かばないという。
苦しくて辛くて楽しいことなどなかった5年間。
彼は、五輪で金メダルを取ることは一番になるという目的だけでなく、卓球界の未来を案じての挑戦をしていた。
中国を中心にラケットのラバーに接着剤などを使って反発力を高めるという不正。
この接着剤は人体に影響があり、国際卓球連盟が使用を全面禁止している。
しかし、禁止をしても全く改善されずにあった。
この問題が改善されない最大の原因は、世界トップクラスの選手たちが使用をやめないからとも言われている。
そこで、水谷選手は前回の五輪後に改善されるまで国際大会をボイコット。
改善を訴えたのでした。
自分のためではなく、未来の選手のために戦いに立ち上がったが、五輪での金メダルを取れなかった言い訳にするなとの非難もあった。
それでも、彼は「僕の立場が危うくなることを心配してくれる人もいましたが、僕は自分の競技人生だけではなく、卓球という競技が歪んだ方向へ流れていくのをなんとかしてくい止めたいのです」(雑誌Number)とインタヴューに応えいてる。
水谷選手は、信念を曲げずノーマルラケットで戦い続けた先の今回の金メダルだった。
山の如く信念を曲げずに貫き、雷の如く激しい戦いで結果を出した水谷選手から学ぶことが多かった。
金メダルを取ったことは、一番になったというだけでなく、一番になったからこそ、その言葉に一目が置かれ発信力が増すことになる。
一番になるということは、ただ単に偉くなるための目的ではなく、不正を正し誰かの為になるための目的であるならば、無限の力が湧くのだろう。
そして、道をそれることなく正道を歩めるのだと教わったように思った。
これで引退となった水谷選手。
次の戦いを目指してさらに歩み続けるのだろうと思う。